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危険ドラッグは、危ない「植物」じゃなくて「化学物質」

(※画像はイメージです)

■危険ドラッグってどんなモノなん?
危険ドラッグ(≒脱法ハーブ)というと、創作界隈で
「人生を破滅させる小道具」としてよく描かれています。

そこで脱法ハーブが「人生を破滅させる小道具」として
どのように成立するのか、科学的な視点からまとめてみました。



■危険ドラッグと大麻との違い
分かりやすく「キマる成分」を「うま味」で例えると、
大麻は「昆布」みたいなもので、旧来の脱法ドラッグ粉末は「化学調味料」
脱法ハーブは「化学調味料で煮込んだワカメやモズク」みたいなモノです。

つまり脱法ハーブは、「キマる成分を含まない植物」に
化学合成した「キマる成分」を添加したモノで、
脱法ハーブと呼ばれる植物は存在しません。

■危険ドラッグの歴史
そもそも、脱法ハーブの前に、脱法ドラッグという化学合成した
安全性未確認まくりの「試薬」が流行しました。
イメージとしては小さなアンプルに数mgの粉末が入っているような感じです。

試薬と呼ばれたのは、それが「実験目的」として流通したのはもちろん、
比較的「純度」が高い混じりっけのない単一の化学物質だったコトもあります。
そして脱法ドラッグは混じりっけのないモノだったので、
カンタンに分析されて「違法」指定されてしまったという歴史があります。


■業者と政府のいたちごっこ
化学物質が分析・特定されて「指定」される度に新しい化学物質を流していた業者。
新しい化学物質が流通する度に「指定」して規制してきた政府。
こんなイタチごっこが続いていました。

そんなある日、業者が思いついた妙案、それが「分析を妨害する」でした。
「この化学物質にいろんな成分を含んだ植物に混ぜちまえば、分析が困難になるのでは?」
っていうのが「脱法ハーブのはじめてものがたり」。


■最初の脱法ハーブの誕生
実際、最初の?脱法ハーブとして一世を風靡したのが「スパイス」シリーズと呼ばれる、
各種植物の乾燥断片に「JWH-018」という化学物質を染み込ませたモノ。
JWH-018は大麻の成分を模倣した化学物質で効果も大麻に似ているところがあることから、
「脱法ハーブ=大麻みたいなモノ」というイメージが出来上がりました。

分析の経験がある身としては、「数十種類の植物断片の混合物に染み込ませた、
まともにデータもない新規化学物質の定性」とか、かなりヤリタクナイ。
(いや、分析屋には燃えるシチュなのかもしれませんが。私は分析嫌いなので)
実際、JWH-018が定性されるまでには、1年以上かかったと記憶してます。


■脱法ハーブはナニがヤバいの?
実際、脱法ハーブも旧来の脱法ドラッグも危険性は大して変わりません。
では、なぜ脱法ハーブの事故例が多いのか?

それは脱法ドラッグみたいな結晶なら、「5mg計れば、5mgのアレな成分」が計れるわけです。
しかし、脱法ハーブには「何グラムの植物片に何グラムのアレな成分」が含まれているかワカラナイので、脱法ハーブのユーザーは量の加減ができないので事故りやすいワケです。


■最終的にはユーザーの意識の問題
そんな「製品」としての欠陥以前に問題なのが、
なにより「脱法ハーブって植物だしそんな強くないだろ?」みたいな頭のゆるい方々の意識。
白い粉末ではなく、刻みタバコみたいな乾燥植物片ということで、
ある意味だまされてタバコ感覚で摂取するのが、何より事故の原因。

というわけで、脱法ハーブは「人生を破滅させる小道具」として、
創作の世界で成立するのです。