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アレルギー対策?小麦粉を使わずにパンを作る


■小麦粉を使わないパン
パンと言えば小麦粉食品の代名詞。
しかし、あえて小麦粉を使わずにパンを作ってみました。


■小麦アレルギーでもパンが食べたい?
小麦などの「口から入れるもの」は、先天的な因子を持ってる場合を除けば、「小麦の抽出物を練り込んだ石けんを毎日身体に塗ったり」でもしなければアレルギーとか発症しづらい気がします※1そういう事故もあるワケで。

■パンの材料を使わずにパンを作ってみる
というわけで食品関係の方に、そんな感じの相談をうけた時、即興かつ思いつきで作ったのが「化学パン(仮称)」。
小麦粉不使用!ついでに牛乳も卵も不使用!ほとんど炭水化物!
もはや、パンの見た目と食感を再現しただけの別モノ!!
だいぶ昔なので、細かい分量は忘れましたが、誰かの何かのヒントになるかもしれないので、ここに記録しておきます。
(試作して試食した上で、私の体調に異常がなかった事は確認してますが、個人差もあるので自己責任で行って下さい)

<材料>
・デンプン(トウモロコシ由来のコーンスターチか芋由来の片栗粉を使う事。小麦粉由来不可):1カップ
・増粘剤(食品添加物用の「グアガム」がオススメ。なければ寒天でOK):小さじ1
・炭酸水素ナトリウム(通称、重曹。食品添加物用を使うこと。イーストとかベーキングパウダーは不可):少々
・グルタミン酸ナトリウム(通称、味の素。旨味を添加する。入れ過ぎ注意):ひとつまみ
・塩化ナトリウム(通称、食塩。塩味を添加する。):少々
・ショ糖(いわゆる砂糖。):少々
・クエン酸ナトリウム(いわゆる食品添加物のクエン酸。):少々
・水:適量

<作り方>
・クエン酸と水「以外」の材料を全部ボールにふるって、これでもかというくらい混ぜる。
・水を少しずつ加えて練っていく。耳たぶよりちょっと固いくらいが目安。
 パン生地と違ってベタつくので、表面にデンプンをふりながら作業するとよいです。
・最後にクエン酸を生地に練り込んで、形を整えたら生地の完成。

・完成した生地を160℃のオーブンで加熱。表面がキツネ色になって、箸を挿しても生地がついてこなくなったら完成。




■化学パンの仕組み
化学パンは、基本的には小麦粉の代わりにデンプンを使用したものですが、デンプンだけではふっくらと焼き上がりません。
ふっくらさせるためには生地に「粘り」と「発泡性」が必要です。小麦粉では粘りはグルテンが、発泡性はイーストの発酵ガスでまかなわれます。
そこで、グルテンの代わりに増粘剤を添加し、発酵ガスの代わりに炭酸水素ナトリウムから発生する炭酸ガスを利用しました。
ただし、炭酸水素ナトリウムは塩基性を示すため、焼き上がると「苦み」がでます。
これをクエン酸で中和するとともに、グルタミン酸ナトリウムの旨味成分でマスキングしています。
またこの状態だと、味の基本である「甘味」「塩味」「旨味」のうち、旨味だけが多すぎて不自然な風味になるので、
さらにショ糖で甘味を、塩化ナトリウムで塩味をプラスして、違和感のない味に仕上げています。

■化学パンのアレンジ
ふくらみが足りない場合は増粘剤と炭酸水素ナトリウムの量を増やします。
逆に焼成中にふくらみすぎてしまう場合は、これらを減らすと良いでしょう。
パサパサしてしまう場合は増粘剤と水を足して下さい。モチモチし過ぎる場合はこれらを減らします。
アレンジとして、お好みでショ糖を大さじ2くらいまでいれて甘くして、バニラエッセンスで香りをつけるとケーキ風の味になります。

■化学パンの栄養
基本的に化学パンは一般の小麦粉パンと違って、炭水化物以外の栄養はありません。
タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルはほとんど入ってないと思って下さい。
むしろ、炭水化物を代謝するためにこれらの栄養素を消費するので、他の栄養素を積極的に摂って下さい。
よーするに嗜好品の一種なので、これだけを常食することは避けましょう。


※1ヒトには経口免疫寛容というシステムがあって、口から入れたもの(厳密には腸を通過したもの)にはアレルギー症状を発症しづらくなると言われています。

※2食品添加物というと、一般に悪いイメージが多いですが、より物質として「精製」し安全性評価をしているので、ナニが入ってるか分からない天然混合商品より安全かもしれません。

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