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錬金術とは

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■錬金術とは
「錬金術」について、倉戸みとの個人的考察。


■錬金術の目的
錬金術は金を錬成すると考えられがちですが、本来は完全な金「賢者の石」を作るのが目的とされる場合が多いです。
金(Gold)というイメージは賢者の石の「暗号」として使われたり、賢者の石が価値のない鉱物を金に変えることができるとされたためでしょう。


■賢者の石とは
賢者の石はそれ自体が不老不死の薬として扱われたり、他の金属と混ぜることにより金が精製できるといった話があります。また中国などでは不老不死の薬、「仙丹」を作る「仙丹術」が錬金術にあたりますが、この「仙丹」も賢者の石に含める場合もあります。


■賢者の石の正体は?
賢者の石は「赤い鉱物」であるという説や鉱物を原料にした説などから、水銀の結晶である「辰砂(硫化水銀)」※1ではないかという話があります。
しかし、ミトラはそのようには考えません。当然のことながら、辰砂では金は作れませんし、不老不死にもなれません。

では賢者の石の正体は何なのでしょうか。
ポイントは

・少量の賢者の石から大量の金を作ることができた。
・賢者の石自体は変化しない。

ことにあると思います。
つまり、少量で多量の化学反応を起こし、それ自体は反応しない物質・・・そう「触媒」です。
触媒とは化学反応を促進する物質の総称で、パラジウム触媒などが有名です。
これだと、前述の「不老不死」と関連しないように思われますが、そんなことはありません。
生命の誕生にはRNAが触媒として関わっていますし、人体の中の多くの酵素も「生体触媒」です。
また賢者の石から、ホムンクルスという人工生命体が作れるとされていますが、これも賢者の石がRNAのような触媒であれば説明ができます。
実際に現代の化学ではいくつもの酵素を使って、細菌ゲノムを人工合成することに成功しています。
また金を作るわけではないですが、微生物の酵素を利用したレアメタルの回収はすでに実用段階にきています。

賢者の石とは、なんらかの「生体触媒」ではないでしょうか。


■錬金術はどこに辿りつくのか
古代の錬金術師たちは、自信が完全なる知識(アカシックレコード)を手に入れたい、不老不死すなわち完成された人間になりたいと考えました。
現在の科学もまた、より多くの知識、老化や病気の予防、ヒトにとってよりよい世界の創造を行おうとしています。


※1
辰砂はフツーに絵の具として、ネット通販などで売っています
古くは鎮静・催眠に使われたらしいですが、水銀中毒のおそれがあり現在国内では医療目的にはほとんど使いません。

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